2019年11月14日

トマス・ハリス 『カリ・モーラ』

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 『カリ・モーラ』(新潮文庫)は、あのトマス・ハリスの13年ぶりの新作サイコ・スリラー。という謳い文句に心躍らせて手に取りました。

 主人公は、獣医を夢見るコロンビア移民の25歳の女性、カリ・モーラ。対するサイコパスは臓器密売商。これにコロンビアマフィアのボスが絡んできます。

 主な舞台は主人公がアルバイトで管理している屋敷。この「薄気味悪い屋敷」の秘密に絡んだ犯罪者同士の争いに主人公が巻き込まれる、という構図。

 作品自体は面白いのですが、レクター博士ファンとしては、今回の悪役は小粒に感じました。「臓器密売商」というキャラ設定がもろにグロさを予感させますが。

 ヒロインのカリは魅力的なキャラでスクリーン映えすると感じました。サイコ・スリラーというよりも犯罪エンターテイメントという印象です。

 「ハンニバルよりも異常な猟奇殺人者vs羊たちの沈黙を超える美貌のヒロイン」。読むとわかりますが、この帯の文句、正直、盛りすぎですw

 トマス・ハリス作品だと知らなければ、一級のエンタメ小説ですが...。こうしてみると、ハンニバルシリーズは読者の想像力をかきたてる偉大な作品たちでした。レクター博士が魅力的すぎて、後に続く作品は苦労しますね。

posted by せんじい at 23:34| 読書 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする